FC2ブログ

異文化と異次元の旅人

個別エントリー

2008年05月28日 (水)

ボーダーズ再び

コメント↓

米書店大手のボーダーズとパーンズ・アンド・ノーブルがインターネット販売の強化に乗り出したと、今日の日経夕刊で報じられていた。

2ヶ月前、ボーダーズが事業を売却するかもしれないという日経記事に関連して、このコラムでアメリカの書店事情について記したばかりだが、今回の報道によると、ボーダーズは7年間続いたアマゾンへの販売委託契約を打ち切り、店舗販売とネット通販の相乗効果でネット企業に奪われた売り上げを取り戻すつもりだという。パーンズ・アンド・ノーブルは、販売サイトを一新し、専門家による新作批評などのコンテンツを大幅に増やすらしい。

私の予想では、どちらも大した成果は産まないだろう。以前も書いたが、ネット社会の鉄則は、"Winner takes all"。 ブランド力と先行者優位は圧倒的なのだ。先行者に勝つには、先行者よりも明らかに優れた技術やサービスを提供するか、先行者が致命的な失敗を犯すのを待つしかない。

前者の典型的な例は、検索エンジンのGoogleだ。圧倒的に優秀な検索技術で、先行者であるYahoo!の優位をひっくり返し、その他雑多の検索サイトを蹴散らしてしまった。しかし、新聞報道を読む限り、ボーダーズとパーンズ・アンド・ノーブルの新しい取り組みには、アマゾンを越えるほど革新的なものを感じない。

とは言っても、アマゾンとて絶対安泰というわけではない。実は、私は最近アマゾンのサービスにはいささか不満があるのだ。商品の扱いが雑になった気がする。

アメリカの書籍は日本に比べて製本が劣悪で、ページが折れていたり、すぐにばらけたりと問題のあるものが少なくない。書店での扱いも雑で、一万円以上もするようなハードカバーの専門書でも角が凹んでいたり傷んでいるものも少なくない。 だから、アマゾンが日本で営業を始めた頃、現物を見ないで書籍を購入することに若干抵抗があったのだが、送られてくる書籍は傷ひとつなく、非常にていねいに梱包されていた。

ところが、ここ数年、規模も巨大になり管理が行き届かなくなったのか、アマゾンで購入した書籍、特に洋書で、店頭でなら絶対に購入しないような製本の質が悪いものが送られてくることがある。私は許容範囲を超えた何冊かを実際に返品・交換したことがある。

アマゾンは素直に返品に応じてくれるので、現段階ではまだ顧客対応に信頼を置いているが、それでも返品の手間が面倒なので、最近は可能ならば書店で実際に手にとってから書籍を購入することにしている。

もし何か決定的な不祥事だとか方針変更でもあれば、アマゾンから一斉に顧客が逃げる可能性も否定できない。それが競合他社にとって、書籍通販の覇権をひっくる返すための、唯一の逆転シナリオである。

スポンサーサイト



ページトップ↑

22:00:00   ビジネス・テクノロジー  | コメント(0)  | トラックバック(0)

 ←ローカル大学化する日本の大学 日本は祝日が多すぎる→ 

コメント


管理者しか読めないようにします    

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL
http://tarowho.blog95.fc2.com/tb.php/130-3fce3571

プロフィール

Taro Who?/フウタロウ

管理人 : Taro Who?/フウタロウ
理系研究者からビジネス現場の通訳・翻訳・マーケティングサポートを経て、現在はもっぱら大学・大学院で理系英語・翻訳・プレゼン・ライティング等を教える。また、理系英語教育プログラム、脳科学的アプローチに基づく英語学習、通訳訓練法、通訳・翻訳理論を研究する。しばしば仕事はそっちのけで、旺盛な好奇心のおもむくまま、あらゆるジャンルに首をつっこみ雑文を書く。砂漠とロッキー山脈が大好きだが、最近はとんとご無沙汰。もっぱら仙人生活を送っている。でも、パーティーとおしゃべりは嫌いじゃない。日本生まれ、日本在住。20代から15年間アメリカで過ごす。

リンク

記事一覧へ

ジャンル




全記事表示
管理者ページ

現在の閲覧者数

累積アクセス数

メールフォーム

名前:
メールアドレス:
件名:
本文:

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる